2021.04.06
企業アンケートから見る福岡本社企業の中途採用・DX動向
▼今日は警固神社前をテクテク
コロナ禍における福岡企業の動向をアンケート調査
さて、今日はちょっとだけビジネス的なお話を。長らく続いているコロナ禍ですが、そのなかで企業の中途採用についての動向がどう変化しているのかアンケート調査してみました。主なテーマは2つ、『採用ニーズの変化』と『DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進状況』です。
なぜこの2つをテーマにしたかというと、地方では一様に中途採用環境が厳しくなっているという印象が強いのですが、「本当にそうなのか?」をちゃんと確認して、情報をお届けする必要があると思ったからです。もうひとつDXに関しては、日頃私たちが目にするのは、首都圏の大企業を中心とする大きな動きのニュースが主で、「地方はどうなってんの?」という思いが純粋に私たち(リージョナルの人たち)にあったからです。
ではアンケート結果を見てみましょう。
■調査対象:福岡県に本社を置く企業
■有効回答数:55社
■調査期間:2021年3月11日~3月26日
職種・採用対象によって採用意欲に高低あり
(画像クリックで拡大)
Q.今後の採用についての見通しを教えてください。
Q.現在採用活動を行っている職種と想定年収を教えてください。
まず採用ニーズの変化については、全体の6割弱は「採用数を増やす」「(これまでと)同数の採用を続ける」と回答。"一様に"厳しくなっているのではなく、職種や対象によっては採用を強化したり、逆に中止したりと、優先順位を付けて採用活動が行われているようです。
※参考:全国987社の回答-『採用数を増やす(15.0%)』『同数の採用を続ける(50.7%』『採用数を減らす(5.9%)』『採用をストップする(3.5%)』『まだ分からない(24.9%)』
職種別に見ると、経営管理(管理本部)、マーケティング、デジタル戦略・DX関連の採用を増やすという回答が多く、それらの職種は想定年収500万以上の割合が高い結果となりました。こういった職種や対象に当てはまる転職希望者の方にとっては、追い風の状況と言えるかもしれません。
65%の企業はDXに「取り組んでいる」と回答
次に、DXの推進状況についても見ていきましょう。
Q.DXの推進状況を教えてください。
Q.DXについての具体的な取り組みを教えてください。
DXの推進状況については、65.5%の企業が「取り組んでいる」と回答しています。
※参考:全国987社の回答-『会社全体で取り組んでいる(30.3%)』『部署ごとに取り組んでいる(18.2%)』『あまり進んでいない(32.9%)』『まったく進んでいない(8.6%)』『未定(9.9%)』
具体的な取り組みを見ると、「業務効率化や生産性の向上のデジタル化」という回答がもっとも多く、"まず手始めに"といったところで、社内資料のペーパーレス化、テレワークの常態化(オンライン会議・商談、コミュニケーションツールの整備)、基幹システムのクラウド化などを進めているという回答が多く見られました。一方で、既存事業・サービスの変革や新規ビジネスの開発を目的としたDXはまだそれほど進んでいない印象で、全体の1/4はDXそのものが「進んでいない」と回答。「明確なDXビジョン・戦略がない」「推進する人材がいない」という回答も多く、課題感も浮き彫りになりました。DXを推進した経験がある方はもちろん、DXが進んでいる企業での勤務経験がある方は、その知見や経験を活かして活躍できる環境が地方企業には多いかもしれません。
詳しいアンケートの結果については近日中に公開予定です。では、本日はこのへんで。
(追記)アンケート結果を公開しました。