2022.07.21
知る人ぞ知る?中途採用の選考から垣間見える人物評価の「基準」
リージョナルキャリア福岡のコンサルタント、植田です。
大雨と猛暑が交互にやってきて大変だなと思っていたら、ヨーロッパの各地では気温が40℃を超えて、山火事が多発。熱中症になる人も過去に例を見ないレベルだとか・・・なんか、どんどん住みづらい気候になっていますね。。
さて、今回は前回に引き続きキャリアについてのお話です。ただ、キャリア論という観点ではなく、実際に行われている企業の選考から垣間見える『基準』について、独断と偏見も交えて(笑)、ストレートにお伝えしたいと思います。
なぜ転職活動の際にまで学歴を確認されるのか?
就職活動では、これまでの学生生活の中で何を経験してきたのか、そこでどんな学びがあって、それが仕事にどのように活かしていけそうなのか、ということをよく聞かれると思います。
その中で、当然のことながら「どこの高校や大学」に「どんな入り方を」したかと、ほとんどの場合、確認されるはずです。まだ社会に出ていない学生に対する選考ですから、ある意味、自然な流れと言えます。
では、転職活動の場合はどうでしょうか。多くは経歴の確認が中心になりますが、それでも学歴をまったく確認されないということは稀でしょう。
職種によっては学歴がそれほど重視されないこともありますが、それでもやはり学歴が良い方が選考には有利です。
では、企業はなぜ学歴を確認するのでしょうか。そこにはこんな背景があります。
大学入試で必要な科目は一般的に国語・数学・英語・社会・理科。この科目を小学校入学から高校3年生までの12年間学習し、その中の必要な科目で受験をするわけですから、学習環境に差があったとしても、「やらなきゃいけないことをどれだけ頑張ったか、やり切ったか」の結果が学歴に表れていると判断されます。
この「頑張る力」「やり切る力」は言うまでもなく仕事にも求められますよね。ですから、転職活動の場合でも、学歴が一つの指標となっているのです。
※もちろん学歴さえ良ければすべて良しというわけではありませんのでご用心ください。
最初に入社した会社が大事。最初の上司は、もっと大事。
経歴において大切だと言われているのは、どのような歩みをしてきたのかよりも、実は「最初にどこの会社に入社をしたか」です。これは"知る人ぞ知る"ですが、転職市場では世代ごとに「どこの会社の出身者が優秀か」という評価指標があります。
優秀な人材を輩出する企業は往々にして「良い採用をしている」ことが多いのですが、そういった企業は入社後の仕事も同期との競争基準もレベルが高いため、同じ年数を過ごしたとしても、そうではない企業の人とのレベルには大きな開きが出ます。
それから、こうした企業には、たいていの場合「鬼と呼ばれる上司」の存在があります(笑)
"鬼上司"のもとで働いている間、仕事を認めてもらえるまではとても大変ですが、そのかわり、市場価値はグングン上がっていきます。
一方、学生にも転職希望者にも人気があるような、いわゆる「和気あいあいとした自由な風土」「それでいて給与も高い」といった企業は、働きやすいかもしれませんが、実は個人の市場価値はそれほど上がっていない、なんてこともあります。
これからの時代、同じ会社に定年まで勤めあげるということは想定しにくく、ほとんどの人の場合、何度かの転職をしながらビジネスキャリアを全うするということになるでしょう。
そんなとき、「この会社で働くことで自分自身の市場価値は上がるのか?」ということを強く意識することが、とても大切になってくるのではないかと感じます。
やっぱり、安易に楽なほうを選ばずに、日々成長を心がけないといけないな、と、自戒を込めながら、本日はこのへんで。
暑い日が続きますが、皆さまどうぞご自愛くださいませ!