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その他2023.12.26

コロナ禍&テレワークで麻痺した?仕事観を取り戻そう!

リージョナルキャリア福岡のコンサルタント、植田です。

気づけはもうすっかり年の瀬ですね。このまま年が暮れて、今年の仕事がちゃんと片付くのかと不安になっている今日このごろです。。。

さて、昨日の日経新聞に気になる記事が出ていました。

日本国内のテレワーク実施率が2020年に比べて半減し、現在は出社前提の勤務が大半になっているとのことです。

(2023年12月25日 日本経済新聞記事より)

テレワーク3年で半減 - 民間調査 企業の実施率15.5%に

新型コロナウイルス禍で広がったテレワークの活用が後退している。日本生産性本部の最新調査で企業の実施率は15.5%となり、2020年5月の初回調査から半減した。コロナ禍が去り、多様な働き方を認めて生産効率を高める本来の狙いが浸透していない実態が浮かぶ。

3年という長いコロナ禍を経て、私自身もテレワークが当たり前の日常になっていましたが、あらためて振り返ると、「効率的に仕事をしている」というよりも、「単純に1日の労働時間が短くなっているのではないか」と感じます(笑)

自宅にちゃんと隔離されたスペースがあって、「そこにいる間は仕事!」とモードを切り替えられる場合はいいですが、そうでない場合、仕事の合間に家のことが気になったり、"スキマ時間"で家の用事を済ませるつもりが、気づけば"スキマ"どころではなくなっていたり・・・なんてことも起こりやすくなります。

それから、これが当たり前のサイクルになってくると、家族内での家事の分担も変わってきたりします。

家にずっといるわけですから、家事の分担を期待されるのも当然です(私の場合は分担というよりは勝手にやってしまっていたのですが)。

しかし、給与をもらって仕事をしているはずの時間に家事をされたのでは、企業からすればたまったものではありません。

こんな例ばかりではないのは重々承知の上でですが、ともかく、「出社してもらった方が仕事が進めやすい」「新入社員や若手の育成を考えると、やっぱりテレワークでは難しい」と、企業が出社回帰を進めるのは、まったく不思議ではありません。


テレワークが導入されたとき、なんてすばらしい流れなんだと思いました。移動時間の短縮によって、打ち合わせや商談のスケジューリングはとても楽になり、どこにいても、チームで仕事を進められるようになりました。そのメリットは今でも十分に感じています。

しかし、いまだ多くの仕事はテレワークで片付く簡単なものばかりではないのも事実。やっぱり週のうち少なくとも2~3日は出社して仕事をするのが良いのかもしれません。

そんな「テレワークの減少」から派生して、もう一つ思うことがあります。

いま、グローバルなインフレが続いていることや戦争による物不足が起きていることで、日本国内でも、とにかく物の値上がりが続いています。そのため、国は「物価高のなかで生活がちゃんとできるように、企業は給与のベースアップをせよ」というのです。

「そういうものだ」と思えばそうなのかもしれませんが、企業が支払う給与は、物価と連動しているわけではありません。当然ながら、企業が支払う給与は、その企業の利益と連動しています。

そのことが、どうも遠くに置き去りにされているように感じてしまうのです。


企業に利益が出なければ給与を支払うことができません。では、企業が利益を出すためにはどうしないといけないか。

その企業の強みを活かした分野で、競争相手の企業よりも高い成果を出すことで売上を伸ばし、原価や経費を抑制して、利益となる部分を増やしていく。それを企業単位で一生懸命やるわけです。

それをうまくやれない企業は、給与を増やすどころか、出せなくなってきます。その企業が市場からの退出を余儀なくされることもあるでしょう。

物価高が続くなか、企業の業績が振るわず、個人の給与が上がらなくて厳しい。そういった現状があるのはわかります。

しかし、だからと言って利益が出せている企業も、そうじゃない企業もベースアップせよ、という方針や、「それが今の世の中当たり前でしょ」という風潮にはとても違和感を覚えます。

「物価高なんだから給与を上げてもらわないと困る」という個人にも、「利益が少ないんだから給与は上げられない」という企業にも、「そりゃそうですよね」という気持ちにはなりません。


高い給与が出せている企業は、利益を出せています。その裏には、様々な工夫と、組織全体をあげた努力があるのだと思います。

また、高い給与がもらえる仕事は、それが得られるだけの大変さがありますし、個人には、そういった仕事をするだけのスキルや成果も強く求められるでしょう。

コロナ禍のあいだボヤっとしてしまった仕事に対する感覚(私だけでしょうか?笑)を、しっかりと清算すること、そして、世界で進むインフレに対してできること(仕事を頑張ってまず会社に利益貢献する)をしっかりやること。これらを年内にきっちりやって、パワーアップした感覚で新年を迎えたいと思います。

それではみなさま、今年1年ありがとうございました。来年もよろしくお願い申しあげます。

この記事を書いた人

コンサルタント 
植田 将嗣

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