転職成功者インタビュー | リージョナルHERO
暮らしたい場所へのリージョナル転職を成功させたHERO
福岡へのリージョナル転職を見事実現された候補者の桑山賢太さん(都市開発担当)にインタビューしました。
大手ゼネコンの施工管理として建設の最前線で活躍していた桑山賢太さん(仮名)。学生時代から思い入れの強い世界に身を置き、充実感を覚える一方で、地元福岡への思いはいつも胸の内にあったという。奥様の妊娠を機にUターンを決意。建設を通して福岡の発展に貢献したいという思いを持って転職活動に臨んだ桑山さんが出会ったのは、さらに規模の大きな「街づくり」を実現できる環境だった。「自分で人生を切り拓くことができた」と語る桑山さんに、現在の仕事と生活について伺った。(※本記事の内容は、2019年4月取材時点の情報に基づき構成しています)
- プロフィール福岡地所株式会社 桑山賢太さん(都市開発担当) 30歳/九州大学大学院 人間環境学府 修了
- 転職活動【転職回数】0回【転職期間】エントリーから内定まで184日間
職業 | 施工管理 | 職業 | 都市開発 |
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業界 | 総合建設会社 | 業界 | 総合ディベロッパー |
仕事内容 | 建設工事における施工管理業務 | 仕事内容 | 都市開発における計画、推進業務 |
都市計画や地域開発を担う開発事業部に所属しています。弊社は福岡市が推進する都市開発プロジェクト「天神ビッグバン」において、その第1号案件となる天神ビジネスセンター(仮称)を手掛けており、今年(2019年)1月に着工したところです。今後もそういった開発を進める中で、私もその一員として、開発計画の検討や地権者さま・お取引先との協議といった様々な役割を担う予定です。ひとことで言うと、「街づくり」をするのが私の仕事です。
父親が建築関係の仕事をしていたこともあって、自然とその道に興味を持ちました。九州大学、同校大学院で建築を学び、新卒でスーパーゼネコンに入社しました。施工管理の技術職として、病院や学校、ホテルなど様々な建設工事に携わり、入社後数年は九州で、その後異動となり東京で働いていました。
もともと好きな世界なので、仕事はとてもおもしろく、充実していました。ただ現場の状況によって突発的に対応しないといけないことも多く、はっきり言ってしまうと“忙殺される日々”がしばらく続いていました。結婚して家庭を持っていましたので、「働き方を変えていかないといけない」という思いがあり、その方法の一つとして転職を考えるようになりました。東京には友人も多くいましたし、初めは東京で転職をと考えていたのですが、私も妻も福岡出身で「いずれは帰りたいね」といつも話していたので、ならばこのタイミングでUターンしてはどうかと考えが変わっていきました。そんな矢先、妻の妊娠が分かり、将来的な育児などを考えるとやはり互いの親元の近くがいいだろうということでUターンすることを決意しました。
転職するにあたっては、仕事と生活のバランスがきちんと取れること、そして何より、経験を活かして福岡の発展に貢献できることが希望でした。いくつかの転職サイトに登録して求人を探しましたが、なかなかピンとくるものがなく・・・そんな中、福岡に特化したエージェントサービスということでリージョナルキャリア福岡に登録しました。初めは“Uターンも選択肢の一つ”という状態でしたので、「プレエントリー」という形で登録し、希望を伝えるとともに、広く情報をいただきました。その後Uターンを決心できたタイミングでコンサルタントの方に連絡し、具体的にサポートを進めていただきました。後からコンサルタントの方に聞いた話ですが、プレエントリー時に面談した時点で、もし私が動くなら福岡地所を紹介しようと決めていたそうです(笑)。 それだけ私の思いとうまくマッチしていたのだと思いますし、今思うと、そのときからもうご縁が始まっていたのかもしれないですね。
面接では会社説明や今後のビジョンを共有してもらい、私のこともよく理解しようとしてもらいました。学生時代の論文資料やポートフォリオも持参して、私の建築に対する志向や思いを伝える場を設けてもらいましたし、結果的にはそれも含めて高く評価してもらいました。最終面接の際、応接室から見える福岡の街を指さして、「あなたならこの街に何をつくりますか?」と聞かれたときには、さすがに面食らってしまって言葉に詰まりかけましたが、何とか必死に思いを伝えたのを覚えています(笑)。 その後内定をもらい、あらかじめ聞いていたビジョンと自分の志向もマッチしていましたので、迷うことなく入社を決めました。前職に退職を伝えると、ありがたいことにかなり慰留されたのですが、福岡での今後の将来を大切にしたいことを伝え、理解していただきました。
前職では建物をつくる段階の仕事だったので、予算は決まっていますし、関わる相手も施主や協力業者などある程度決まっていました。今は「何をつくるか」「何のためにつくるか」といった部分から携わるようになりました。「建物づくり」から「街づくり」にシフトして、その醍醐味や責任の大きさを実感し始めているところです。入社後も社長を始め周囲から期待してもらっていることを感じる場面が多いので、自分ができることに必死に取り組んでいます。正直、プレッシャーは感じていますが(笑)、充実していますね。
無事に子どもも産まれ、もうすぐ5ヶ月になります。前職の退職と福岡への転居、そして妻の出産と大きなイベントが重なったので、私も妻もしばらくしんどい状態が続いていましたが、入社前に1ヶ月ほど生活基盤を整える期間をもらえたのもありがたかったですね。東京に比べると通勤もかなりラクになりましたし、今のところ、ゆとりを持ってワークライフバランスを保てていると思います。今のバランスを意識しつつ、もっと自分にできる仕事を増やし、また責任ある立場を目指して頑張っていきたいと思います。
地元にUターンできて、かつ自分のキャリアも良い形でリスタートできたことは言うまでもなく満足しています。さらに加えると、今回Uターン転職したことで、「自分で人生を切り拓いた」という感覚を得られたことがとてもよかったと思っています。自分の意志で行動し、環境を変え、その結果今の生活を得られたことは、一つの成功体験になりました。自分に自信が付きましたし、今後また何かのターニングポイントを迎えることがあっても、今回のように自ら人生を切り拓いていこうという希望が持てました。
迷っているなら、まず何よりも行動を起こすことでしょうか。私もいろいろな迷いがある中で自問自答を繰り返していましたが、結局うまく考えはまとまりませんでしたし、今思うと盲目的になっていたなと思うことも少なくありません。私にとって大きかった行動は、考えをしっかりアウトプットすることでした。妻とも積極的に話し合いをしましたし、コンサルタントの方にも率直に思いを伝えました。アウトプットすることで自分の中でも考えが整理されますし、時に客観的な意見をもらいながら、「確かにそうだな」「それは違うな」と確認していくこともできました。そういった行動を起こすことで、自分や自分を取り巻く環境も変化していきますし、活動にも弾みがつくのではないかと思います。
株式会社ライフサイズ 原田 昌和
「何とか次のステップに踏み出したい」プレエントリーいただいた際の桑山さんのメッセージにはそう添えられていました。どんな転職をするべきか、Uターンするべきか、多くの迷いや葛藤を抱える中でのご相談でした。建築に興味を持ったきっかけ、地元福岡への思い、思い描く家庭像、いろいろなお話をお聞きする中で、落ち着いた雰囲気の桑山さんから発する強いエネルギーを感じたのをよく覚えています。初めてお話してから約3ヶ月後、「覚悟が決まりました」といただいたメール。その文面からもまた、桑山さんの思いがしっかりと滲み出ていたように思います。「前職とは業務内容が違いすぎて、なかなかうまく力になれていません」と語る桑山さんですが、そのお言葉とは裏腹に、とても充実されている様子をうかがうことができ、「桑山さんらしいな」と感じつつ、エネルギーが溢れていることを確認できてとても安心しました。今後ますますのご活躍を楽しみにしています。