九電みらいエナジー株式会社
高林彰さん(仮名・事業性評価) 36歳
地元九州で手にした、経験を活かせる職場と、家族や友人と共に過ごす日常。
プラント業界の機械エンジニアとして、東京で活躍していた高林さん。夫婦ともに九州出身で、子供が生まれたことをきっかけに地元に帰りたいという想いが強くなっていったという。Uターン転職を決意し、行動を起こした結果、これまでの経験を活かしながら将来性の大きい再生可能エネルギーに携われる福岡の企業と出会うことができた。
『何を大事にして生きていきたいか』を考えた結果、地元で両親や兄弟、友人とともに暮らす日々を実現した高林さんのUターン転職体験談を紹介する。
※本記事の内容は、2020年1月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 1回
- 活動期間
- エントリーから内定まで71日間
転職前
- 業種
- プラントエンジニアリング
- 職種
- 機械エンジニア
- 業務内容
- プロセス機器パッケージの設計、製作管理、検査、据付業務、メンテナンス・トラブル対応業務
転職後
- 業種
- 電力事業
- 職種
- 事業性評価
- 業務内容
- 再生可能エネルギー発電における新規案件の事業性評価
会社の事業縮小をきっかけに、「地元で暮らしたい」という想いを行動に移す。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
風力発電など再生可能エネルギーに関する事業性評価に携わっています。例えば風力発電設備ですと、風の吹き方について以外にもさまざまな調査が必要です。陸地に建設する場合は、基礎設計や工法を検討するための地盤調査のほか、地元住民の方々への聞き取りや、景観・騒音・絶滅危惧種の状況などについても調査を行います。また湾内や沖合に設置する洋上風力発電では、必要な調査の内容は異なります。
こうしたさまざまな調査と並行して、発電事業の基本的なプランを立て、採算性についても検討します。この事業は法律や各種の制度に則って進める必要があることから、行政機関とのやり取りが多く発生します。それ以外にも、国内外の設備メーカーや工事を請け負う協力会社、社内の技術部門や、場合によっては共同でプロジェクトを進めていく他企業など、多くのパートナーやステークホルダーとの調整も必要です。
現在はいろいろな打ち合わせや会議に参加をして、全体の流れを学んでいます。覚えることも非常に多いですが、全てを一人でこなすわけではありません。チームで動き、進捗状況を皆ですり合わせをしながら、プロジェクトを進めています。
入社前のご経歴を教えてください。
地元の高専で専攻科を卒業後、オーストラリアへ語学留学をしたのですが、英語で機械系の専門性を学びたいと思うようになり、オーストラリアの大学へ進学しました。現地で新卒者の就職はとても難易度が高いのですが、同じサッカーチームに所属していたイラン人のチームメイトが紹介をしてくれて、EPC事業を行う現地企業に入社することができました。
ところが、入社直後にリーマンショックがあり、会社を辞めて日本へ帰国。製油所向け大規模プロセス機器の設計、製作、試運転等を日本で手掛ける外資系企業へ転職し、東京で機械エンジニアとして10年勤務しました。
転職のきっかけは?
子供が生まれたのを機に地元に帰りたいという気持ちが芽生えていました。私は熊本、妻は福岡が地元です。
また、勤めていた会社はもともとプロセス機器パッケージの設計から据付までを一貫して行っていましたが、日本での事業・組織を縮小し、機器単品で顧客に提供する方針に変わりました。携わる業務が限られていくことに『このままでいいのか』と感じたこと、また『やはり大きな設備を取りまとめる仕事・環境でもう一度仕事をしたい』という思いが強くなり、転職活動を本格化させました。
転職活動はどのように進めましたか?
当初はインターネットでどのような企業・求人があるのか情報収集をしていましたが、もう少し積極的に動こうと考え、転職サイトに登録しました。転職サイトからはいろいろな求人を紹介してもらいましたが、転職したい、と思えるような案件がありませんでした。
そんななか、リージョナルキャリアが取り扱っている九電みらいエナジー社の求人を目にし、強く興味を持ちました。タイミング良く、東京でUターン転職相談会がありましたので、そちらに参加することにしました。
自分の人生で最も大切にしたいことは「家族や両親との時間」。
今の会社に決めたポイントは?
広くプラント業界、もしくは類似の事業に携われる会社で働きたいと思っていました。これまでの経験や知識が活かせるということもありますし、スケールが大きいだけに、自分が携わったものが出来上がったときの喜び、達成感が大きいんです。
また、もともと再生可能エネルギーやそれに関係する業界にも興味を持っていました。これから伸びていく業界であれば、新しいことにチャレンジできる環境があるでしょうし、刺激もあり面白そうだと思いました。それからもちろん、福岡で腰を据えて働けるという点もポイントでした。
転職した今、大変だと思うこと、また今後の課題はありますか?
今はまだ、事業を行う上で必要なことを学んでいる最中なのですが、いろいろと勉強していると「もうこんな時間か・・・」という感じです。とにかく1日の時間が過ぎるのが早いですね(笑)。
また、私は前職でエンジニアとして詳細設計をやっていたこともあり、技術的なことや細かいことを気にして考えてしまうクセがあります。しかし、限られた時間のなかで細部を深掘りし過ぎると、その他のことに対応ができなくなってしまいます、そのため、技術的なことなど社内の専門家に任せて、全体の調整などに集中する必要があると感じています。
転職して良かったと思うことは?
わからないことがたくさんある中で、社内の人がみんな親切で丁寧に教えてくれる点ですね。本当に質問ばかりしているのですが(苦笑)、皆さん、嫌な顔ひとつせず教えてくれます。
それと、これも先程申しましたが、チームで働いているという面が非常に強いです。前職では個人で仕事をすることが多かったのですが、今は毎日チームでコミュニケーションをとり、皆で協調しながらプロジェクトを進めています。私はずっとそういう雰囲気で仕事がしたいなと思っていました。質問をしまくっているからというのもありますが(笑)、社内の人と話す機会も多いですし、仕事以外のことでもざっくばらんに話せたりと、そういう雰囲気がとても良いなと思います。
プライベートの変化はありましたか?
地元に帰る機会は増えましたし、両親や兄弟、親戚との交流が増えました。前職は長期間の出張で土日も家にいないことがありましたが、現職では今のところそのようなことはないので、週末も家族で過ごしています。まだ車を持っていないのですが、近々購入してドライブしたり旅行に行ったりしたいですね。
また、高専を卒業して地元に残っている友人もいますので、近々飲みに行こうという話をしているところです。体を鍛え直さないとケガをしてしまいますが、今後は友人とサッカーやフットサルができたらいいなとも思っています。
これから転職を考えている方にアドバイスをお願いします。
自分の人生において何を大事にして生きていきたいかを考えて、自分の価値観にあった転職をしてもらうといいと思います。私は家族や両親との時間を大事にしたいと思ったので、Uターンすることを決めました。地元を長い間離れていましたので、これから両親との会話であったり、一緒に過ごす時間をより多く作っていきたいなと思っています。