九電みらいエナジー株式会社
中西崇さん(仮名・調達) 45歳
業界最先端の企業の一員として誇りを感じる日々。Uターンして本当に良かった。
神奈川県在住の中西さんは、新卒入社した大手化学メーカーでほぼ一貫して調達物流の分野に携わっていた。これまで一度も転職を考えたことはなく、充実した日々を送っていたと振り返る。
ところが父親の病気が発覚したことを機に地元福岡へのUターンを決意。初めての転職活動で右も左もわからず、また自身の年齢やコロナ禍において、自分が希望する転職は難しいのではと不安を感じていた中西さん。
しかし、リージョナルキャリア福岡を通じて転職活動を行った結果、希望をすべて満たす九電みらいエナジー社との良縁を得る。現在は「子どもに胸を張れる職場・仕事」に出会えたと喜ぶ中西さんに、Uターン転職活動を振り返ってもらった。
※本記事の内容は、2021年5月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 0回
- 活動期間
- エントリーから内定まで22日間
転職前
- 業種
- 化学メーカー
- 職種
- 調達物流
- 業務内容
- グローバル集中調達、グローバSCM・BCP作成調達システム世界共通化、グローバル物流効率化の各プロジェクトの企画立案・実行など
転職後
- 業種
- 電力事業
- 職種
- 調達
- 業務内容
- 再生可能エネルギー発電事業における資器材の調達など
両親のサポートがしたい。部署異動の道も断たれ、地元福岡へのUターン転職を決意。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
資材調達担当として、再生可能エネルギーの発電所で使用する施設を稼働させるための設備機器や運用するための消耗品など、既存の発電所での調達業務を担当しています。
また、発電所での一部作業を外部の業者へ委託しているのですが、その委託業者の工賃を査定し、適正な価格で契約することも業務の一つです。新設する発電所での調達業務に対応できるよう、今は既存の発電所で経験を積んでいるところです。
前職も現職も同じ調達ですので、基本的な考え方や「外してはいけないポイント」などは共通していますが、九電みらいエナジーでの調達業務は、再生可能エネルギーという、これからますます発展していく新しい産業に携わるという点に特徴があります。
最先端の産業・技術であることから調達先も限られており、「100社あるうちの1社との交渉」ということばかりではありません。限られた調達先と慎重に交渉を進める必要があるという部分は、前職との大きな違いです。
入社前のご経歴を教えてください。
大学卒業後、大手化学メーカーに就職し、入社時からほぼ一貫して調達物流の分野に携わっていました。
調達物流分野での国内外の経験が評価され、新設された部署でグローバルに多角化展開するグループの海外事業本部子会社の横串機能として、グローバル集中調達、グローバルSCM、BCP作成調達システムの世界共通化、グローバル物流効率化の各プロジェクトの企画立案から実行まで担っていました。
転職のきっかけは?
父が癌を患っていると分かったことがきっかけです。また、父を母がサポートをしていたのですが、母も転倒により一時的ではありますが、日常生活にも支障をきたす怪我を負ってしまいました。私は一人息子のため、近くでサポートしてくれる兄弟や親族もおらず、Uターンすることを決断しました。
しかし、決断といってもすぐに転職活動ということではなく、会社に申し出て、福岡で経験を活かして働けるポジションがないか相談をしました。
前職には転職を考えるほどの不満はなく、実際にこれまで一度も転職を考えたことさえなかったんです。ただ、結果的にはそのようなポジションが無いことが確定したため、転職活動を行うことにしました。
転職活動はどのように進めましたか?
まずはインターネットでキーワード検索を行い、いろいろと情報を見ましたが、自分にマッチする求人は少なく、ちょうど最初の緊急事態宣言が出る前でしたので、状況的に非常に悪い時期だなと思いました。
しかし両親の状況もあり、先延ばしにすることはできませんでしたので、やれることをやろうと複数の転職支援会社にエントリーするところから始めました。その中の一社がリージョナルキャリア福岡です。
すぐに担当の瀬川さんから連絡があり、オンラインで面談をしていただきました。面談では私の経験や強みだけでなく、置かれている状況や希望をしっかりと聞いていただいたのが印象的でした。他の支援会社では面談そのものがなく、メールと電話だけで進めるところもありましたので、その違いには驚きました。
そして、面談翌日に九電みらいエナジーを紹介いただき、面接に臨むことになりました。
再生可能エネルギー業界の最先端を走る企業の一員になれたことを誇りに感じる。
今の会社に決めたポイントは?
前職での経験が活かせること、成長産業であること、実家までの距離などは決める上では重要なポイントでした。それと、私の中では「子どもに胸を張って言える仕事であるか」という点もとても重要でした。
九電みらいエナジーはそれらのポイントをすべて満たしていて、また、最終的な決め手になったのは「人」でした。面接担当の方がものすごく丁寧で、時間を使って事業や仕事内容などについて詳しく話をしてくれました。選考している、というよりは、会社のことを理解してほしいというスタンスで誠実さがあふれ出ていました。
そのため、面接が終わるころには私自身、九電みらいエナジーの一員として働きたいという気持ちになっており、その場で「ぜひ一緒に働かせてください」と伝えたほどです(笑)。
転職していかがですか?
今は既存の発電所を担当しながら、いろいろなことに慣れる時間を与えてもらっています。入社前に想像していた以上に多くのプロジェクトが動いており、再生可能エネルギー業界の最先端で、業界を牽引していく会社になるのではないかと感じています。その一員として、少しでも早く新設する発電所を任せてもらえるよう頑張りたいと思っています。
生活面の変化はありましたか?
実家まで車で15分のところで暮らしているので、両親もそうだと思いますが、私自身も安心感が東京にいた時とは圧倒的に違います。父も家族のサポートが必要ではあるものの退院できましたし、母も日常生活は問題ないレベルにまで回復しました。肉体的な面はもちろん、精神的な面も大きいようで、私が帰ってきたことをとても喜んでくれています。
家族も福岡での生活にすぐに慣れましたし、子どもは毎日遊びに出かけています。食べるものも美味しいですし、Uターンを決断して本当に良かったです。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
本格的にでなくても良いと思うので、特に私と同じような大手企業に在籍する40代で、転職活動をしたことがない方はぜひ活動をされてみると良いと思います。
私は両親のことがきっかけで転職活動をすることになりましたが、活動をしてみて感じたのが、会社の中での評価と転職市場での評価は必ずしも一致しないということです。それがわかっただけでも、転職活動をした価値があったと思います。
活動をする中で、「自分は何者なのか」を真剣に考えないといけませんし、その中で気付きがあります。時間を巻き戻せるのなら、30代に戻って自分が転職市場でどのような評価されるのか確認をしてみたいと思うぐらい、活動自体が価値あるものでした。