2022.07.14
【キャリアを考える③】あなたの「拠り所」はどこにある?8種類のキャリア・アンカーから自分を見つめる
リージョナルキャリア福岡のコンサルタント、植田です。
せっかく早々に梅雨が明けたと思ったら、戻り梅雨のような天気が続いていますね。なんとなくですが、日本(世界も)の気候が変わってきていると感じる今日この頃です。
福岡では3年ぶりの博多祇園山笠が明日最終日を迎えますが(参考)、さぞ現地は盛り上がっていることでしょう。私は出張中でして、せっかくの機会に福岡に居ることができなくて残念です。
さて今回は、第3回目となる「キャリアを考える」シリーズをお届けします。
<参考>
キャリアにおける「拠り所」を見つめる
日頃、私たちにご相談いただく方々は、「キャリアについてどうしようか」とお考えの方がほとんどです。もしかしたらこのブログをご覧の方にもいらっしゃるかもしれません。
そんなときに役に立つのが、『キャリア・アンカー』という概念です。
マサチューセッツ工科大学(MIT)の名誉教授で、組織心理学の研究者であるシャイン氏が提唱した概念で、この「アンカー」とは船の錨(いかり)のことです。
つまり、キャリアにおいて「拠り所となるもの」を意味しており、選択に直面したときに重要度が高い「欲求」や「価値観」、「能力」などのことです。
シャイン氏は、キャリア・アンカーを以下の8種類に分類しました。
シャインが分類した8種類のキャリア・アンカー
※参照:宮城まり子著『キャリアカウンセリング』
①専門コンピタンス
企画、販売、人事、エンジニアリングなど、特定の分野で能力を発揮することに幸せを感じる。
②経営管理コンピタンス
組織内の機能を相互に結びつけ、対人関係を処理し、集団を統率する能力や権限を行使する能力を発揮し、組織の期待に応えることに幸せを感じる。
③安定
仕事の満足感、雇用保険、年金、退職金など、経済的安定を得ることに幸せを感じる。1つの組織に勤務し、組織への忠誠心や献身などが見られる。
④起業家的創造性
障害を乗り越える能力と意気込みを持ち、新しいものを創りだすこと、リスクを恐れず何かを達成することに幸せを感じる。達成したものが自分の努力によるものだという欲求が原動力となる。
⑤自律(自立)
組織のルールや規則に縛られず、自分のやりかたで仕事を進めていくことに幸せを感じる。組織に属している場合、仕事のペースを自分の裁量で自由に決めることを望む。
⑥社会への貢献
暮らしやすい社会の実現、他者の救済、教育など、価値あることを成し遂げることに幸せを感じる。転職してでも自分の関心がある分野で仕事をする機会を求める。
⑦全体性と調和
個人的な欲求、家族の願望、自分の仕事などのバランスを取ることに注力する。自分のライフワークをまとめたいと考えており、それができるような仕事を考える。
⑧チャレンジ
解決困難に見える問題の解決や、手ごわい相手に打ち勝つこと、人との競争にやりがいを感じる。目新しさ、変化、難しさが目的になる。
まとめ
皆さんはどのキャリア・アンカーに当てはまるでしょうか。
現在のような不確実で大きく物事が変化する時代、自分自身のキャリア・アンカーをしっかり見つめ、どのように生きていくか考えることで答えが見えるような気がします。
それでは今日はこのへんで。シリーズ次回にご期待ください!