2023.02.10
単身赴任は過去の風習に?より柔軟に働ける未来に備えて心得ておくべきこと
リージョナルキャリア福岡のコンサルタント、植田です。先日、こんな記事を目にしました。
NTT、単身赴任800人解消
居住地不問の働き方広がる 「挑戦家族に負担なく」、人材育成など影響検証へ(2023年2月4日/日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO68197300U3A200C2EA2000/
今回は、この記事の内容から想像を膨らませて、未来をイメージしてみたいと思います。
異動なんて怖くない!?
NTTは2022年7月に「リモートスタンダード制度」を導入した。テレワークが可能な社員について、従来の「勤務場所から片道2時間以内の居住」の条件をなくし、出社時の交通費の上限も撤廃。遠隔地に異動になっても必ずしも転居する必要がなくなった。これまでに800人以上が単身赴任を解消した。(記事より引用)
・・・
現在、制度の対象は主要グループ会社の半数にあたる3万人だが、23年度以降グループ19万人に順次拡大していく。
私たちがいつもサポートしている転職希望者には、「今の仕事にも待遇にも満足しているが、家族のことも考えると暮らす場所をそろそろ変えたい」という方々が多くいらっしゃいます。
もし、こういった方がNTTに勤めていらっしゃるとすれば、移住にともなって転職をする必要はなくなりますね。
この事実を言い換えれば、「地方都市においても、全国の求人案件を比較検討することができる」ということになるのでしょうか。
多くの企業を見ていると、基本的には都市部に本社がある企業の方が雇用条件が良く、また、一時的に手にできる収入を見れば、外資系企業のほうが内資企業よりも条件が良いです。
この一面を見れば、今後は地方都市でもある程度の選択肢の広がりが出てくるのでしょうね。
逆に異動を希望?新たな課題も
一方で、記事では以下のように続きます。
課題も見えてきた。遠隔地での就業は通常のテレワークより上司・同僚と対面する頻度が下がる。直接コミュニケーションをとる機会が減り、特に若手の育成面で懸念がある。「仕事の全体像が見えず、上司と気軽に相談できないテレワークには、成長の実感がない」として、出社中心の部署への異動を申し出る20代社員もいる。(記事より引用)
たしかに、まだ若かったり、中堅の年齢であってもその企業の社歴が短かったりすると、ある程度の頻度で出社も可能な職場の方が選択肢に入るのでしょうね。
とりわけ福岡で言えば、九州新幹線で行けるところ(新大阪~鹿児島)は検討範囲、といったところでしょうか!?
ともあれ、私たちが働くちょっと未来は、働き方が今よりも随分柔軟になっていることでしょう。そんなときに重要なのは、「どこの会社で働くか」ではなく「どんな仕事をしてどんなスキルを身につけるか」です。
個人のキャリア寿命が企業の寿命の2倍にもなっている現在においては(下記記事参照)、いかに「ポータブルスキル」を身につけるかが、キャリアをより良くする肝になるのではないでしょうか。
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